お役立ちコラム

Column

成形は回るのに、組立の人が足りない。特定技能人材の担当工程を広げられるか

成形は回るのに、組立の人が足りない。特定技能人材の担当工程を広げられるか

成形から組立・検査へ|採用と配置を決めるための工程整理

成形の担当者はいるのに、組立の欠員は埋まらない。もし同じ工場の中で配置に偏りがあるなら、追加採用とあわせて、現在の担当範囲も検討したいところです。いまの仕事に何を加えたいのか。本人に経験はあるか。誰が教え、どこで品質を確認するか。仕事の範囲と受入れ体制を一緒に考えることが、配置を判断する出発点になります。

この記事で、自社について判断すること
  • 一人へ任せるか、工程で分担するかを考えるための情報
  • 対象製品・担当作業・本人の技能を照合する条件
  • 採用・配置の前に決めたい教育と品質確認の体制

1.「成形から組立まで」の中身を、仕事と負担で見ます

追加で人を採るのか、現在の担当者の仕事を広げるのか。どちらを考える場合も、まずどこで作業が詰まり、誰が応援に入っているかを具体的にします。工程を増やすこと自体ではなく、現場のどの負担を分担したいかが出発点です。

一連の工程と、任せる範囲を整理する
  1. 1成形:設備操作・取出し・確認
  2. 2組立:部品の取付け・工具作業
  3. 3検査:確認・記録・良否の判断
  4. 4配置:時間配分・指導者・報告先

RingHR作成の工程・確認手順の整理図です。各作業の従事可否を示す図ではありません。

確認する仕事書き出しておく内容
現在の担当本人がいま行う作業、使う設備、判断していること
追加したい組立部品、工具、手順、成形した製品とのつながり
追加したい検査測る・確認する作業と、良否を判断する範囲
一日の流れ各作業のおおよその時間、搬送・清掃等を含む担当全体

「同じ工場だから一人に全部任せる」と先に決めず、仕事の範囲と必要な技能を見てから配置を考えます。一人で一連の作業を担う案と、工程で分担する案を比較してもよいでしょう。上の図表は、検討のための整理例です。

2.公表資料には、成形以外の仕事を考える手がかりがあります

公表された受入れ事例|主な業務に成形・組立・検査

JAIM掲載のプラスチック製品製造の事例では、特定技能人材の主な業務が次のように紹介されています。

「プラスチック成形、組立、検査」

JAIM掲載「受入れ事例集」掲載頁39

ただし、同じ一人が全工程を担当しているか、時間配分や個々の作業条件までは資料から確認できません。自社の配置計画は、その情報を別途そろえて検討します。

出典:同事例集 掲載頁39(PDF40頁)/2024年1月時点。公表資料を紹介しており、RingHRの支援実績を示すものではありません。事例企業名は本文では省略しています。

FAQの相談ケース|成形後の取付けまでを含む場合

JAIM FAQ Q2-29-8には、射出成形で部品を作り、車のサンルーフ部分に取り付けるまでを製造工程に含む場合の相談が掲載されています。産業分類の該当可能性に関する回答であり、一人に全工程を任せることを認めた受入れ事例とは区別します。

参照:JAIM「工業製品製造業における特定技能外国人受入れに関するFAQ」Q2-29-8(令和8年9月18日時点版)。FAQは制度運用の解説資料として参照しています。

「自社ではどうか」が気になった方へ

「今の成形担当者に組立を加えたい」のか、「組立の欠員を採用で埋めたい」のか。検討中の段階でも、現在の仕事と追加したい仕事を分けてご相談ください。 工程相談で伝える内容を見る

3.工場・仕事・本人の3つをつなげて確認します

工場と製品:その事業所で何を作っているか

JAIM FAQ Q2-29-1は、産業分類に加え、特定技能外国人の業務区分と従事業務の対象性を確認する内容です。Q4-2-1・Q4-2-2は、対象外の製造品や、新しい製造品のラインに関する扱いを説明しています。別の製品・ラインも担当するなら、その内容まで整理します。

参照:JAIM「工業製品製造業における特定技能外国人受入れに関するFAQ」Q2-1-1・Q2-29-1・Q4-2-1・Q4-2-2(令和8年9月18日時点版)。FAQは制度運用の解説資料として参照しています。

仕事:主に担う業務と、前後の仕事の関係

「専ら関連業務に従事することは認められません。」

法務省・経済産業省編「工業製品製造業分野の運用要領」14頁【業務内容】(令和8年6月25日一部改正)

成形の後だから組立・検査をまとめて任せられる、とは判断できません。各作業の実態と、一日の仕事全体を見て、対象業務へ主として従事する計画かを確認します。

本人:経験と、新しく教える技能

JAIM FAQ Q2-4-1・Q2-4-2は、新しい技能を要する業務の訓練・研修を説明しています。成形の経験があっても、自社の組立手順や検査基準を習得済みとは限りません。本人の試験・実習歴・経験と、予定する仕事を照合します。

参照:JAIM「工業製品製造業における特定技能外国人受入れに関するFAQ」Q2-4-1・Q2-4-2(令和8年9月18日時点版)。FAQは制度運用の解説資料として参照しています。

4.任せる範囲と一緒に、教える責任も決めます

現場に「受け入れてください」と伝えるだけでは、教育担当者へ仕事が集中してしまいます。配置の判断に、教育中の負担も入れておきましょう。

社長・人事が現場と決めること決めておく内容
誰が教えるか工程ごとの指導者と、教える時間を確保する。
どこまでできれば配属するか作業手順、品質確認、止める・報告する行動を実演で確かめる。
どこまで本人が判断するか通常作業と、条件変更・不良時の判断の境目を決める。
習得中の負担をどう補うか教える人の持ち場と、欠員工程の応援をどうするか決める。

写真・動画・見本や、必要に応じた多言語の説明を使い、本人に作業を再現してもらう方法も考えられます。上表は現場での準備を具体化するためのRingHRの提案です。

採用できる条件と、受け入れられる体制の両方がそろっているか。そこまで見て、追加採用、担当範囲の変更、工程ごとの分担を検討すると、社長と現場が同じ条件で判断できます。

5.社内で整理したい方も、まず相談したい方も

社内で話す材料が欲しい方へ|工程整理シート

工場・製品、成形・組立・検査の担当作業、時間配分、人手不足の場所と教育体制を整理するために、「成形・組立の工程整理シート」をご用意しています。分かる欄から使っていただけます。

お問い合わせ内容に「工程整理シート希望」とお書きください。内容を確認のうえ、担当者からご案内します。

工程整理シートを希望する

資料を完成させてからでなければ相談できない、ということではありません。現在の担当作業と、追加で任せたい作業が分かれば、その段階からお話を伺います。

成形・組立の担当範囲を相談する

成形の人を増やしたいのか、組立の欠員を埋めたいのか、現在の人材の担当範囲を広げたいのか。いま迷っていることを、そのままお書きください。

ご相談は、この3点から

1
業種・製品

何を製造しているか、お知らせください。

2
任せたい作業

作業の内容をお知らせください。

3
現場の困りごと

いま困っていることをお知らせください。

現在働いている方の配置を考えている場合は、いまの仕事と追加したい仕事を分けてお書きください。候補者がまだ決まっていなくても構いません。

自社の成形・組立工程を相談する

相談では、任せたい仕事と採用ニーズを整理し、追加で確認する条件、教育・配置で詰めたい点を明らかにしていきます。初回から図面、取引先名、個人の在留カード画像を送る必要はありません。

RingHRでは、工程と採用ニーズの整理からご相談を承ります。在留資格の個別判断や申請業務が必要な場合は、行政書士事務所YellowTailでの受任範囲・費用を別途ご案内します。人材紹介・登録支援と申請業務は、契約内容を分けて確認します。

対象は特定技能1号・工業製品製造業分野を中心とする解説です。資料確認日:2026年10月15日。公表事例は各掲載時点の内容です。実際の採用・配属・作業変更は、最新資料、事業所・製品・担当業務、本人の在留資格・技能、教育・安全体制を個別に照合して判断します。

あ
070-8515-6545 受付時間:土日平日含む 8:00~20:00